こんにちは、がん3回サバイバーの元美容師、にゃんたです。

私は2020年に卵巣がん(ステージ3C)で開腹手術を受けました。
手術から6年たった2026年11月、明け方に久しぶりの激痛で目が覚めました。
腸閉塞のなりかけです。

もう6年たつし大丈夫、と油断していたころでした…。
開腹手術を受けた人は、何年たっても腸閉塞のリスクと背中合わせです。
この記事では、卵巣がんの手術のあとに私の身体と暮らしがどう変わったかを、経験者の目線でまとめました。
これから卵巣がんの手術を受ける方、手術を終えて不安な毎日を過ごしている方の参考になればうれしいです。
※ここに書くのは、すべて私の場合の経験です。
身体の状態や治療は人によって違うので、気になることは主治医に相談してくださいね。
私が受けた卵巣がんの手術
私は25歳と41歳で乳がん、42歳で卵巣がんを経験しています。
2020年に検査で遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)だと分かり、2018年に他界した母も同じ卵巣がんでした。
私の卵巣がんはステージ3Cで見つかったので、手術ではお腹を大きく開けて、たくさんのものを取りました。
傷は胸の少し下からおへその下まで。手術の入院は約2週間でした。
そのあとは抗がん剤の治療も受けています。

「卵巣がんの手術」と聞くと、卵巣と子宮くらいかな?と思われることが多いのですが、実はこんなにたくさん取っているんです。
いちばん伝えたいこと:腸閉塞は何年たっても起こる
開腹手術のあとは、お腹の中で腸がくっついたりして、腸閉塞が起きやすくなると言われています。

そして実際に、術後何度も腸閉塞(なりかけを含む)を経験しています。
どんな痛み?私の場合

痛むのは、感覚としては胃のあたり(胃の下のほう)です。
初めて受診したときは「小腸がむくんでいる」と言われましたが、自分では小腸の場所なんて分からないので、胃が痛いとしか思えませんでした。
痛み方は、胃のまわりを雑巾をしぼるように、ギューっとされる感じです。
術後すぐのころは吐き気もあって、実際に吐いてしまったこともありました。
救急外来には3回ほど
私の場合、乳がんと卵巣がんの両方を診てもらっている病院が家の近くにあります。
かかりやすかったこともあって、「おかしいな」と思ったら早めに受診していました。
救急外来には3回ほどかかっています。
日曜日や夜中のこともあったので、時間外の窓口で受診したことも何度もあります。
術後6年、油断したころにやってきた
今回は、明け方の5時ごろに目が覚めたら、あの「胃腸をつかまれる」激痛が始まっていました。
私は何度か経験があったので、すぐに病院へは行かず、ベッドで横になって身体を休めて様子を見ました。
落ち着いたのは夕方ごろ。
ほぼ半日、痛みが続いたことになります。
はっきりした原因は分かりませんが、自分の感覚では、
このあたりが重なったのかな、と思っています。

術後1〜2年は気をつけていたのに、最近は揚げ物もきのこも海藻もふつうにもりもり食べていました。
何年たっても油断は禁物ですね…。
おかしいと思ったら、すぐ病院へ

私は経験があったので様子を見ましたが、みなさんには、おかしいと思ったら早めに受診してほしいです。
初めてのときや、痛みが強いとき・吐いているとき・おならや便が出ないときは、迷わず病院に連絡してください。
夜や休日に備えて、手術を受けた病院の時間外の連絡先を確認しておくと安心です。
私の周りの患者仲間にも、腸閉塞をこじらせて、大変な処置を受けることになった人が何人もいます。
そこまでいくと本当につらいので、我慢しすぎないでくださいね。
術後1〜2年は、胃腸の不調が続いた
卵巣がんの手術だったのに、私がいちばん困ったのは胃腸の調子が大きく変わったことでした。
手術のあと目が覚めたら、自分の胃じゃないような胃がついていた感じです。
手術前に食べていた量の半分も食べられませんでした。

退院のお祝いにデパートの高いお弁当を買ってきてもらったのに、それもほとんど食べられなかったんです。
胃の手術をしたのかな?と思うくらいでした。
胃腸がむくんでいたのかもしれません。この不調が落ち着くまでに、私の場合は1〜2年かかりました。
今は、手術前と同じか、それ以上に食べられるようになっています。
私の場合は、少しずつ戻ってきました。今つらい方の、少しでも励みになればと思います。
腸閉塞を防ぐために私がしていたこと
とにかく歩く。退院後は毎日1万歩を1年続けた
私が通っている婦人科の方針は、「お腹を切った人は、とにかくたくさん歩いて」でした。
歩かないとお腹の動きが悪くなって便通が悪くなり、腸閉塞につながりやすくなる、という考え方です。
入院中から「とにかく歩いて」と言われていたので、病棟の中をぐるぐる歩いていました。
退院してからもそれを守って、毎日1万歩くらいを、1年ほど続けました。
今思えば根性ですね。

抗がん剤の治療中も、投与日以外は「歩くのがリハビリ」と思って、平日はなるべく1万歩を目標にしていました。
食べる量より「便通」を大事にした
腸閉塞にならないことを目標にしていたので、食欲よりも便の詰まりをなくすことを大事にしていました。
どれくらい歩けばいいか、食事で気をつけることは、手術の内容や身体の状態によって違います。退院のときに主治医や看護師さんに確認しておくと安心です。



入院中も退院後も(冬以外)、基本はこのスポーツサンダルを履いてぐるぐる歩いていました!
\ウォーキングの強い味方!/
抗がん剤の治療中は、スパイスカレーに助けられた
私の周りの卵巣がん経験者にも、手術のあとに抗がん剤の治療を受けた人がたくさんいます。
私も受けました。
抗がん剤を始めると、腸閉塞とは別に、食欲が落ちたり、味覚が変わったりする問題も出てきます。
私の場合は、副作用のなかでもとくに味覚障害が強く出るタイプでした。
そんな中で、スパイスカレーだけはとても食べやすかったんです。

味がよく分からない時期でも、スパイスカレーはおいしく感じました。
あの年からスパイス料理が大好きになって、しばらくは毎週のように自分で作っていました。
これはお店のものですが、スパイスカレーとはこういうタイプのものを指します。

「スパイスカレーを食べて、たくさん歩く」。
これが、私が術後と抗がん剤の時期を乗り越えた方法でした。
食べやすいものは人それぞれです。治療中の食事で困ったときは、主治医や病院の栄養士さんに相談してみてください。
抗がん剤で髪が抜けたときのことは、こちらの記事にまとめています。

リンパ節を取ったあとの足のむくみ
私は卵巣まわりのリンパ節もしっかり取っています。
リンパ節を取ると、両足がむくみやすくなる(リンパ浮腫)と、主治医や病院から説明を受けました。
くわしくは、国立がん研究センター『がん情報サービス』の卵巣がんのページでも説明されています。
私は今のところリンパ浮腫にはなっていません。
ただ、術後しばらくは、お腹から足の付け根あたりがむくみやすいと感じていました。
そこで、寝るときは足首のあたりにクッションを置いて、一段高くして寝ていました。
気持ちの問題かもしれませんが、そのほうが楽だった気がしています。
\足を高くできるクッションの例です/
足のむくみや痛みが続くときは、早めに主治医に相談してください。
服と下着が変わった
締めつけるショーツは絶対NG。大きめサイズを用意
術後しばらくはお腹から足の付け根がむくみやすいので、締めつけのあるショーツは絶対にNGだと思います。
私は手術の前に経験者の話を聞いていたので、3Lくらいの大きめのショーツを何枚か用意していきました。
今でも、ピチピチのショーツははいていません。
\ゆったりサイズのショーツの例です/
入院中の下着やパジャマについては、こちらの記事でくわしく書いています。

ウエストがゴムの服が基本に
卵巣を取ったことで、私の身体は急に閉経したのと同じ状態になりました。
女性ホルモンの変化が大きかったせいか、太りやすく、やせにくくなったと感じています。
手術の前にはいていたスキニーデニムやピチピチのパンツは、もうはけません。
服はウエストがゴムのものや、サイズを調整できるものが基本になりました。

病院でもらうパンフレットにも、「卵巣がんの術後は締めつけのない服装がいい」と書いてあると思います。
退院のときの服も、ゆったりしたものを選ぶのがおすすめです。
傷あとのテープは1年貼った
お腹の傷には、退院後もしばらく肌色のテープを貼っていました。
入院先の看護師さんにすすめられたのは、「マイクロポアテープ」か「アトファイン」です。
私が手術を受けた病院では、売店でも売っていました。
ずっと貼っておいたほうが傷あとが目立ちにくいと聞いていたので、私は1年ほど貼り続けました。


今見ると、傷あとはだいぶきれいになったと思います。
(痩せにくくはなりましたが…)
\看護師さんにすすめられたテープです/
ケロイドになりやすい体質の方など、貼る期間や貼り方は人によって違います。
看護師さんや主治医に確認してから使ってくださいね。
手術を控えている方へ:用意しておくとよかったもの
これから卵巣がんの開腹手術を受ける方に、私が用意しておいてよかったものをまとめておきます。
入院のときに持っていってよかったものの全体像は、こちらの記事にまとめています。
卵巣がんの開腹手術のあとに役立ったものも書いています。

まとめ
卵巣がんの開腹手術のあと、私の身体と暮らしはこんなふうに変わりました。
そして何より、おかしいと思ったら、我慢せずに早めに病院へ。
これがいちばん伝えたいことです。

手術のあとの毎日は不安なことも多いと思います。
同じ経験をした人がいると知って、少しでも心が軽くなればうれしいです。
Xでも通院のことなどを発信しているので、気軽に話しかけてくださいね。
