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医療用ウィッグとは?ウィッグとの違いは?美容師ユーザーが分かりやすく解説

こんど、髪の毛が抜ける治療をすることになったんだけど、どんなウィッグを用意したらいいの?

医療用ウィッグって言葉を聞いたのだけど、普通のウィッグと何が違うの?

今回の記事では、「医療用」としてウィッグをお探しの方によくある疑問である、

  • 医療用ウィッグと普通のウィッグの違い
  • 医療用ウィッグとファッションウィッグの特徴
  • どちらを選んだら良いのか

これらについて解説していきます。


にゃんた
にゃんた

このブログの運営者にゃんたは、こんな人です。

  • 40代の子なし主婦で、元美容師
  • 治療による脱毛を2度経験し、20代からウィッグ生活は累計5年以上
  • 現在も日常的に、ウィッグとヘアピースを併用している

\クリックで読みたい所にジャンプできます/

そもそも「医療用ウィッグ」と「普通のウィッグ」は何が違うの?

ウィッグには大きく分けて
「医療用ウィッグ」と「普通の(ファッション)ウィッグ」 の2種類があります。

にゃんた
にゃんた

一見どちらも同じように見えますが、
作られている「目的」
内側の「構造」
使われている「素材」
には、大きな違いがあります


🔍 医療用ウィッグとは?

\医療用ウィッグ着用中のにゃんたです/

人毛MIXサラ車内着用画像左斜め前から
人毛MIXサラ車内着用画像左斜め前から

\裏面はこんな感じ/

着用商品▶ 医療用ウィッグ 部分手植え人毛MIX サラ レイヤーミディ 29,800円/ブライトララ


医療用ウィッグとは、
抗がん剤治療・脱毛症などで
頭皮が敏感になっている人でも、安心して長時間つけられるように作られたウィッグのこと。

  • 肌に当たる部分がやわらかい素材
  • 内側の縫い目がゴロつかないフラットな造り
  • 締めつけ感が出にくい装着感
  • 長時間の使用を前提とした軽さ・安定感
にゃんた
にゃんた

というように、医療用ウィッグは「長時間使用にも耐えられる使い心地」を最優先に設計されているのが大きな特長です。

医療用ウィッグのにゃんた着用レビューをみてみる


🎀 普通の(ファッション)ウィッグとは?

\ファッションウィッグ着用中のにゃんたです/

ピンクエイジウィンドパーマセシリア本人着用画像正面上方から
ピンクエイジウィンドパーマセシリア本人着用画像正面上方から

\裏面はこんな感じ/

ファッションウィッグ裏面横から
ファッションウィッグ裏面横から

着用商品▶ セミ手植えフルウィッグ) ウィンドパーマ セシリア 15,000円/ピンクエイジ


普通のウィッグ=ファッションウィッグとは、
おしゃれ・イベント・イメチェンなど、楽しむことを目的に作られたウィッグです。

  • トレンドの髪型やカラーが豊富
  • 比較的安価で手に入りやすい
  • 裏面の構造や素材は簡易的
  • 短時間の使用を想定
にゃんた
にゃんた

というように、ファッションウィッグは「必要なときだけ気軽に使う前提」で作られています。

ファッションウィッグのにゃんた着用レビューをみてみる


📊 医療用ウィッグと普通のウィッグの違い(ざっくり比較)

一旦ここまでの内容をもとに、「医療用とファッションウィッグの違い」についてまとめてみます。

項目医療用ウィッグ普通のウィッグ
(ファッションウィッグ)
目的脱毛による日常生活の
サポート
おしゃれ
イメチェン
内側の
素材造り
・肌に優しい布地を使用
・フラットな造りで
刺激が起きにくい
ネット状の網目が
剥き出し
重量/
製法
軽い
総手植え・手植えが多い
重い
ほぼ機械植え
着用感長時間の使用でも
ストレスが出にくい
締めつけ感
ズレが起こりやすい
価格帯1万円台から2千円~1万円台が多い
助成金医療用の使用なら
対象
ファッションウィッグでも
用途が医療用なら
対象になることも
(※詳細は自治体による)

🌿医療用ウィッグの主な特徴

医療用ウィッグは、脱毛により頭皮がデリケートになっている状態でも、安心して長時間つけられるよう設計されているのが大きな特徴です。

ここからは、美容師として・実際のユーザーとして、私が「医療用ならでは」と実感してきたポイントを分かりやすく紹介します。


💗① 肌へのやさしさ・着け心地のよさ

\コレ全部医療用ウィッグです/

医療用ウィッグ体験談記事アイキャッチ
医療用ウィッグ体験談記事アイキャッチ

医療用ウィッグのいちばんの特徴は、とにかく頭皮に優しい設計になっていること

ちなみに、投薬治療で全頭脱毛するとこんな感じになります(2020年当時のにゃんた)▼▼▼

治療による脱毛中のにゃんた
治療による脱毛中のにゃんた

脱毛をしたことがない方にはピンと来ないかもしれませんが、全頭脱毛中の頭皮は、ブツブツ(湿疹)ができやすいです💦

乾燥して頭皮が剥けることもあるし、思っている以上に髪の毛のない頭皮は敏感になると思います。

\そのため、多くの医療用ウィッグでは
次のような配慮がされています/

  • 内側に刺激の少ない素材を採用している
    → 地肌に直接触れても刺激が起こりにくい
  • 縫い目をフラット(平ら)に処理している
    → 摩擦による刺激が起こりにくい
  • 手植えの割合が多めで軽量化されている
    → 長時間の着用にも耐えられる
  • 伸縮性の高い構造で締めつけ感が軽減されている
    → 着用中に頭痛が起きづらい

\医療用ウィッグの内側はこんな感じです/

表から見るとこんな感じ/

商品例▶ 総手植えフルウィッグ)レイヤードパーマ エミリン 28,000円/ピンクエイジ


とくに「長時間着用」を想定する方には、安全性も快適性も大事になります(もちろん見た目も)。

にゃんた
にゃんた

私自身過去に、サイズの合わないファッションウィッグを長時間つけて頭が痛くなり、帰りの車中でウィッグを外したこともあります💦


🔖② 医療用に認定されるには「安全性・衛生面の基準」がある

実は「医療用ウィッグ」という名称、かつては明確な基準がなく、粗悪品が「医療用」として販売されていた時期がありました。

💡その対策として制定されたのが 「JIS規格(JIS S9623)」 と、業界団体による 「医療用ウィッグマーク(M.Wig)」 です。

\これがM.Wigマークの掲載例
(ピンクエイジ公式サイトより)/

「医療用ウィッグ(M.Wig)」と明記するためには、以下のような項目をクリアする必要があります。

  • 閉塞法皮膚貼付試験(パッチテスト)
  • 遊離ホルムアルデヒト試験
  • 洗濯堅ろう度試験
  • 汗堅ろう度試験

参考▶ 医療用ウィッグ「安心・安全」マークM.Wig|日本毛髪工業協同組合ホームページ 


にゃんた
にゃんた

特に、頭皮が剥き出しになっている状態で使うウィッグは、「見た目が自然かどうか」だけではなく、安心して使い続けられるかも重要になってきます。


③(補足)医療用として使うなら助成金の対象になるケースがある

「医療用ウィッグ」として販売されている商品に限らず、用途が「抗がん剤治療による脱毛対策」であれば、助成金の対象になるケースがあります。

つまり、

✔ 見た目や造りがファッションウィッグでも
✔ 購入した場所がネットショップでも

医療用目的での購入であれば、助成金の対象になる場合が多いんです。

助成制度の内容は自治体によって異なり、

  • 助成対象となる品目(ウィッグ・毛付き帽子・乳房補正具など)
  • 助成金額や上限額
  • 申請期限や必要書類

などがそれぞれ異なります。

申請前には必ず、お住まいの自治体のホームページや、通院先の「患者支援センター」などで、最新の情報を確認しましょう。

にゃんた
にゃんた

私は2020年の投薬治療時に、この「ウィッグ助成金制度」を利用しました!

ウィッグ助成金制度を知ったきっかけなどについて、別の記事内でもご紹介しています。

ウィッグ助成金制度を知ったきっかけと利用経験


普通の(ファッション)ウィッグの特徴

① トレンド重視・デザインが豊富

\ファッションウィッグなので
 裏はこんな感じ/

参考商品例▶ リラックスセミロング 2タイプ 3,980円/ブライトララ


ファッションウィッグは、おしゃれ目的で気軽に楽しむために作られています。

そのため、安価な価格帯の商品が多く、トレンドの髪型・カラーを中心にラインナップが揃えられ、デザイン性が高いことが特徴です。

  • 安価なものが多く、気軽に試せる
  • イベントやコスプレ、普段のイメチェンなど 、短期間の使用に向いている
  • カラー展開が豊富で、奇抜な色やデザインも選べる

素材や造りも低コストだから安価
医療用ウィッグのような細やかな仕様(手植えや低刺激素材採用など)は最低限で、ファッションウィッグはとにかく「気軽にデザインを楽しめる」ことを最優先しています。


② 医療用には向かない理由

ファッションウィッグはあくまで、 「髪の毛がある方がおしゃれ目的で使う前提」 で作られています。

ファッションウィッグが医療用には不向きな理由をまとめると、以下のようになります。

  • 頭皮に触れる裏面がフラットではない(刺激になる可能性あり)
  • 長時間つけると疲れやすい(医療用よりも重い)
  • サイズ展開が乏しい(キツさや脱げやすさに繋がる)
  • 耐久性は高くない(毎日長時間の使用には向かない)

▶ 補足:医療用と決定的に違うのは「裏側の造り」

\私物ファッションウィッグの裏面

機械植えウィッグの内側アップ
ファッションウィッグの内側アップ

ファッションウィッグは、髪の毛がある方が使う前提で作られているため、裏面のネットの素材が硬めで、穴だらけの作りになっていることが多いです。


\医療用ウィッグの裏面例/

一方で医療用ウィッグは 「脱毛中のデリケートな頭皮に優しい構造・素材」 が必須。

にゃんた
にゃんた

そのため、ファッション用と医療用では、使用される素材・柔らかさ・縫製・構造などがまったく異なります


医療用ウィッグと普通のウィッグの違いまとめ【比較表】

ここまでの説明をもとに、医療用ウィッグと普通のウィッグの違いを、比較表にまとめてみました。

医療用ウィッグ普通の(ファッション)
ウィッグ
用途抗がん剤治療
脱毛症などでの
長時間・長期使用を想定
おしゃれ
ファッション目的
価格帯6,000円台~数十万円2,000円台~1万円台
素材人毛・人毛MIX・
高品質耐熱人工毛
人工毛中心
裏面の造り柔らかいネット
総手植え・手植えが多く
軽量
粗め硬めのネット
ほぼ機械植え
刺激になりやすい
耐久性毎日の使用を
想定している
短期間の使用を
想定
助成金対象
(自治体による)
用途が医療目的なら
OK
用途が医療目的なら
対象
おすすめ
ユーザー
頭皮が敏感
長時間使用する人
仕事遣い
デザインを楽しみたい
短時間・短期利用

どちらを選ぶべき?迷ったときの判断ポイント

長時間つけたい

頭皮が敏感

締めつけ感が苦手

医療用ウィッグ が向いています。

商品例▶ 医療用ウィッグ 手植えバング 人毛MIX ベルネージュボブ 23,800円/ブライトララ


価格は抑えたい

おしゃれ目的

たまにはイメチェンしたい

ファッションウィッグ が向いています。

商品例▶ ミアハッシュカット 4,580円/ブライトララ


どちらも気になる…

という方は、

  • 人毛MIXの医療用ウィッグ(自然・快適・価格バランス良し)
  • 軽めのファッションウィッグ(短期+デザイン重視の方に)

を選ぶのもアリ。

商品例▶ 医療用ウィッグ 人毛50% ルフレボブ 16,800円/ブライトララ


まとめ|「どんな目的で使いたいか」で選ぼう

  • 医療用ウィッグ → 「安心感と快適さ」を重視したい人
  • ファッションウィッグ → 「手軽さ・デザイン性」を楽しみたい人

自分が「どんなシーンで」「どれくらいの時間」使いたいかを考えると、どちらを選ぶべきか自然と決まります。


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