今回は、これからはじめてフルウィッグを使う方向けに、
このような流れで、ウィッグの付け方のコツを掴んで頂ける説明をお届けしていきます。
もし、どうしても一人では上手くつけられない…という方がいらしたら、オンラインでのご相談も承ります(ZOOM/有料)。
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知っておきたいフルウィッグの構造
ウィッグを初めて触る方は、どこがどうなっているのかも分からないかもしれません。
最初に、ウィッグ裏面の構造について、簡単にご紹介しておきます。
ウィッグとひとことに言っても、結構色々な種類があります。
大きく分けると、以下の3種類になります。
- ファッションウィッグ
- 医療用ウィッグ
- 医療用のルームウィッグ
ここでは、各タイプウィッグのよくある裏面構造について、簡単に解説していきます。
① ファッションウィッグの裏面例
ファッションウィッグの裏面は大部分に穴が空いており、裏地がついていません。
下記は、ファッションウィッグを横から見たところです。
向かって右が前で、左が後ろです。
画面中央あたりに見えている三角の部分が、耳の前にくるもみあげになります。

下記は、ファッションウィッグ裏面を後ろから見たところです。
アジャスターとクリップがついているのが分かります。
アジャスターはほぼ全てのウィッグについていますが、クリップはあるものとないものがあります。

② 医療用ウィッグの裏面例
医療用ウィッグは頭皮に当たる部分に穴が空いておらず、肌が敏感な方でも安心して使える構造になっています。
下記は、医療用ウィッグの正面生え際から頭頂部に当たる部分です。
※肌色の布は、ウィッグによってついているものとついていないものがあります。

下記は、医療用ウィッグを横から見たところです。
向かって左が前で、右が後ろです。
画面中央の赤丸で囲んだあたりの三角の部分が、耳の前にくるもみあげになります。

③ 医療用のルームウィッグの裏面例
以下は、医療用ルームウィッグの裏面画像例です。
赤丸で囲んだ部分が、正面生え際から頭頂部の分け目に当たる部分です。

上記画像を表にひっくり返すと分け目がついているので、前方向であることが分かります。

ルームウィッグの最大の特徴は、もみあげ部分がないということです。
下記画像の実線赤丸が前髪分け目で、点線赤丸がもみあげにくる部分になります。


ここまで見ただけでも、ウィッグには色々な種類の造りがあることが分かります。
ただし、全てのウィッグには必ず前後の方向があります。
まずは、お手元のウィッグの前後を理解するところからスタートしましょう。
ウィッグをかぶる前の準備①あわせ鏡があると便利
ウィッグをかぶる時は鏡を見ながら進めていきますが、後頭部やえり足部分は自分の目で見ることができません。
そのため、見えないところは必ずあわせ鏡で確認するようにしましょう。
ご自宅に大きな鏡がなく、あわせ鏡にできない場合は、下記のような三面鏡があるととても便利です。

ウィッグをかぶる前の準備②試着してアジャスターでサイズ調整
初めて使うウィッグをかぶる前には、自分の頭の大きさに合うよう、アジャスターでサイズを調整しておく必要があります。

本番でかぶる前に、一度ラフにかぶってみましょう。
自分の頭のサイズに対し、いまのアジャスターの状態で、きついかゆるいか、丁度良いのかが分かります。
下記画像2点は、ウィッグ裏面の襟足周りの一例です。
下記は、穴に引っ掛けるタイプのアジャスターです。

下記は、引っ張ると幅を狭くできるタイプのアジャスターです。
※メーカーによって、アジャスターのタイプが若干異なります。

人によって、頭の大きさは異なります。
事前に軽く試着し、アジャスターを調整しておくことで、本番でスムーズにかぶることができます。
ウィッグをかぶる前の準備③ネット・インナーキャップについて
ウィッグを綺麗にラクにかぶるためには、かぶる前に髪の毛の下準備が必要です。
ただし、ウィッグを使う方のなかには、以下の2つのケースが存在すると思います。
- 地毛の上からウィッグをかぶる方
- 治療の副作用や脱毛症で、髪の毛がない状態でウィッグをかぶる方
こちらの章では、❶❷パターンそれぞれの下準備について、解説をしていきます。
① 地毛の上からウィッグをかぶる方
地毛がある方がウィッグをかぶる場合、基本はネットで地毛をまとめておく方法が推奨されます。
以下に、ウィッグショップからお借りしたYoutube動画を参考資料として貼っておきます。
すべての動画の冒頭部分で、地毛をどうまとめるかの説明がされています。
下記は、ブライトララのYoutube説明動画です。
下記は、ピンクエイジのYoutube説明動画です。
地毛が超ロングの方や、毛量がかなり多い方の場合は、ネットをかぶる前に下記画像のように三つ編みでまとめておくと、スムーズにネットに収めることができます。



ちなみに私は毛量が少なめで、ネットやインナーキャップの締めつけ感が苦手なタイプです。
私の場合は、ネットを使わずにそのままウィッグをかぶってしまいます。
とはいえ、ある程度は地毛をまとめておかないと、ウィッグをかぶった後に地毛がでてきてしまいます。
下記画像が、実際に私がウィッグをかぶる前の地毛のまとめ方です。
前髪周りの髪の毛を三つ編みにして、丸めてピンで留めています。

後ろの髪を2つに分けて三つ編みにし、ぼんのくぼあたりでピンで留めています。


前髪の生え際からえりあしまで、髪の毛が落ちてこない状態にできれば、ウィッグをかぶってもはみ出てこないですよ。
毛量が少なめの方や、ネットやインナーキャップを使いたくない方は、参考にしていただければと思います。
② 治療の副作用や脱毛症で、地毛がない状態でウィッグをかぶる方
地毛がない方がウィッグをかぶるとき、地肌が弱くなっている場合は、専用のインナーキャップの着用が推奨されます。
とくに肌が弱くない方や、インナーキャップをかぶると頭が痛くなってしまう方の場合は、インナーキャップなしでそのままかぶっても構いません。
インナーキャップとは、以下のような商品を指します。
ウィッグと頭皮の摩擦を抑え、地肌に刺激が起こらないようにすることが目的です。

ウィッグの付け方全体の流れ
ウィッグをかぶる下準備が終わっている前提で、こちらの章ではウィッグの付け方について、全体の流れを解説していきます。
こちらでは、下記を参考動画として、補足を解説していきます。
① ウィッグを襟足側からかぶっていく
下記画像は、ウィッグの生え際・分け目側の持ち方です。
前髪の生え際側には、小指を添えています。

下記画像は、ウィッグのえりあし側の持ち方です。
えりあしの生え際側には、親指を添えています。

前項の動画のとおり、えりあしから先にかぶります。
親指を画像のあたりに添えた状態をキープして、自分のえりあしに添わせていきます。

ウィッグの外側は、伸びるようになっています。
えり足に添わせる時のポイントは、以下の3つです。
ウィッグをえりあしに当てて、後ろからかぶっている状態は、正面から見るとこんな感じになります。

顎を引いてうつむき加減にすると、襟足に添わせやすいです。
② ウィッグを少し広げ気味で持ち、生え際ぎりぎりに当てる
個人的には、ここが上手くできていない方が多いと感じます。
理想的なできあがりよりも、深く前にかぶりすぎている方が多い印象です。
下記画像は、前項のウィッグかぶり方動画から抜粋したものです。
前髪の生え際の位置を合わせようとしているところです。

この時のポイントは、自分の本来の生え際と、ウィッグの裏面の端の部分を合わせることです。
ウィッグ裏面の端の部分とは、下記画像でいうと黄色の線を引いたところのことです。

このラインを自分の生え際にぴったり沿わせることで、ウィッグの違和感がかなり軽減できます。
③ ウィッグの分け目が真ん中に来ているか鏡で確認する
こちらも意外にできていない方が多いです。

ウィッグをかぶり終わったらまず、鏡を見て確認します。
分け目がズレている場合は、この段階で中心に合わせます。
④ 左右のもみあげの位置がズレていないか確認する
最後に、左右についているもみあげ(三角になっている部分)が、きちんと耳の前に来ているかを確認します。
慣れるまでは鏡を見て確認しますが、慣れてしまえば両手でもみあげを触ることで、左右がズレていないかが分かるようになります。

上記の動画内でも、モデルさんは両手でもみあげの芯の部分を持って、確認をしています。
⑤ ウィッグの髪の乱れがないか鏡で確認する
最後に、全体を俯瞰してみましょう。
とくに、
などを確認しましょう。
前髪をめくると、生え際の部分がどうなっているのかが分かります。


地毛がウィッグとの間からはみ出している場合は、コームの柄を使って中に仕舞い込みましょう。
これで完成です。お疲れ様でした!
ウィッグ関連記事はこちらにもあります
ウィッグに関するノウハウについては、別の記事で詳しく解説しています。
ウィッグについてなにかわからないことがあったら、お役に立てるかもしれません。
ノウハウ系はこちら。







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